もう、十日経つのかと思う。
あまり現実味がないのは、年に数回の帰省時にしか顔を見ていなかったせいかな。
寝る前には思い出して、毎日考えるのに。
握った手の厚み。
あの甘いような、熱がこもったような、憚らずにいえば腐臭も混じっていた、独特な匂い。
ちょっとした会話。
一番好きな○○ってなんだっけ、とか、楽しかったこととか、もっとたくさん、話をしておけばよかった、とか、とりとめもないこと。
そして、少し泣く。
いつも浮かんでくるのは、なぜか数年前の顔。
ここ最近の方が頻繁に会っていたんだけどなぁ。不思議。
夢にでできてくれないかな。
私の順番なんて、最後の最後でいいから。